新生児聴覚検査について

熊谷淳二

(くまがい産婦人科院長)

 生まれつき耳が聞こえにくい(先天性難聴)の児は、新生児1000人中1〜2人認められます。出生してより早期に発見できれば、より早い時期より治療が開始できます。生後6ヶ月より補聴器を装用することで、かなりの言葉の発達が期待できます。

 今までは2才を過ぎて発見されることが多く、充分な治療効果が得られていません。最近、新生児でも可能で、簡便な自動分析装置が開発されました。現在、2種類のスクリーニング法があり、1つは聴覚神経や脳幹部までの異常が発見できるABR法で、もう1つは内耳までの異常を発見できるOAE法です。当院では9月より、OAE法を用いた聴覚検査を生後3〜4日目に開始しました。

 もし、この検査で異常がでれば2次病院(耳鼻科)にお願いして精密検査を行いたいと思っています。検査の方法は、赤ちゃんが眠っている時に、そっと耳にイヤホン型の器具を装着し音響の反射を見ることで異常の有無をチェックしています。時間にして両耳5分程度で済み、児への侵襲はまったくない安全な検査法です。

 

 検査中の写真です。耳に器具を入れられて目が覚めましたが、痛くもどうもないため、おとなしいままで無事に検査が済みました。