2002.12.11

カンガルーケア

分娩直後、赤ちゃんは覚醒期で非常に鋭敏な時期です。お母さんも"母性ホルモン"といわれる"催乳ホルモン・プロラクチン"の分泌量が増加しています。

つまり、母子の絆を深める絶好の時間です。分娩直後から母子が離れることなく、スキンシップによる親子の触れあいを持つことで、生まれたばかりの不安で一杯の赤ちゃんは安心感にあふれ、穏やかな表情を見せます。お母さんは赤ちゃんとの触れあいにより、沸々と"母性"が湧き上がってきます。まずカンガルーケアにより充分触れ合い、すぐに直接母乳を開始します。そのまま母子分離されることなく「母子同室」による母乳育児が始まります。


カンガルーケア

分娩直後よりすぐに親子の触れあいを開始します。生まれたばかりの赤ちゃんを、お母さんの素肌の胸の上に乗せ、肌と肌とのスキンシップを行います。これを"カンガルーケア"と呼んでいます(最低でも1時間位は行いましょう)。

"カンガルーケア"は低体重出生児などの赤ちゃんに対して、NICUで行われていたのを分娩直後の赤ちゃんにも応用されるようになりました。

効果として

○保温効果が高い

肌と肌を接することで保育器以上の保温効果があるといわれています(短時間ではあまり効果がありません)。

○呼吸障害が少ない

お母さんの呼吸に刺激されて児の呼吸が促進され、無呼吸になりにくい。

○授乳のメリット

産まれたばかりの赤ちゃんは本能でお母さんの乳首を探しお乳を飲もうとします。胸の上に抱いていることで容易に直接授乳できます。

○感染予防になる

お母さんの健康な表在菌を直接もらうことで、他の細菌からの感染を予防します。

○母子の触れあい

一番大きな効果は、お母さんと赤ちゃんの触れあいです。産まれたばかりの赤ちゃんは不安で一杯です。お母さんに抱きしめられ安心し、うっとりとした表情をします。お母さんも産まれたばかりの我が子を抱き、愛着、すなわち「母性」が育まれます。親子の本当に幸せな時間を楽しめます。

分娩直後のカンガルーケア

赤ちゃんの表情はとても穏やかで、お母さんも優しく見守っています。親子ともに至福の時間です。


母子同室

分娩直後のカンガルーケアによる親子の触れ合いを持ち、直接母乳(初回授乳は分娩後30分以内に行いましょう)が終わったらそのまま母子同室で、親子離れることなく、赤ちゃんが欲したらその都度頻回に授乳をしましょう。必ず良い親子関係が構築され、母乳育児がうまくいくことでしょう。

Jyunji Kumagai